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心理カウンセラーの田中勝悟です。

今回はうつ治療の多剤大量処方についてお話したいと思います。

まずはこちらの動画をご覧ください。
13分の動画ですので時間のある時に見ていただいても大丈夫です。
内容はショッキングですが、絵柄としてはかわいらしい感じですのでそれほど抵抗を感じずに見れると思います。

うつ 薬 多剤大量処方 わたしの場合(YOU TUBE)

この動画のあらすじを言いますと
一人の女性(以下、Aさん)がうつ状態になり、薬物治療を受けるのですが、医師はAさんの望むままに薬を投与してしまい重度の薬物依存の状態になってしまいます。
その後、医師が変わるのですが、その医師はすぐにAさんが過剰投与による薬物依存であると見抜き、減薬治療を行った結果、無事に社会復帰するという話です。

この話は病院で臨床をしている身としては非常にリアルです。
しかし、最初はうつ状態を示しているものの、休養と自分の整理がつき、自身の将来を見据えた選択をすれば、すんなりと改善できる事例だと思います。少なくとも、ゆっくりとAさんが落ち着いて自分を見れるように誰かが話を聴くことができれば、ここまでひどくはならなかったでしょう。

うつ病は広く認知されている心の病ですが、これほど誤解されている精神疾患もないと思います。

まず、うつ病とうつ状態は全く違うということです。
うつ病は脳の病気であるため、薬と栄養と休養が第一です。
脳が安定することで、より元気を取り戻し、通常の状態に戻る可能性が高まります。
例を挙げると産後うつは脳の病気であると言えます。

その一方で、うつ状態は純粋な脳の病気とは言えません。
ストレスや人生の生き詰まり感、不全感などに陥った時に出てくる心のサインだからです
そのため、上記のAさんのケースではうつ状態の可能性が高いといえます。
(「可能性」と言ったのは、ストレス以外の要因もあるかもしれないからです)

心のサインが脳に影響を与えているため、抗うつ剤の効果は確かにありますが、それだけで改善や治療は難しいといえるでしょう。

特に問題だったのが、Aさんの要求に合わせて、薬を増やしてしまっているということです。
これは医師にも問題があると思いますが、実はAさん自身も責任があると言えます。
(もちろん、知識のなさゆえですが…)

精神科治療の難しいところなのですが、患者さんが単に「うつ状態を治したい」だけでは治療がなかなか進みにくいことがあります。特に「この症状を何とかしてほしい」という理由だけで精神科を受診すると、下手するとAさんのような場面に発展していくことも少なくありません。

うつ状態とは「心のサイン」です。
そのため症状を消しても別の症状(サイン)が表れてしまい、イタチごっこの連続になってしまいます。それを抑えるために薬を増やしてしまい、結果として多剤処方になってしまう可能性があります。

できれば、症状をなくすだけでなく、症状をなくして何をしたいのかを明確にした状態で精神科を受診することが大切です。

例えば、「眠れないのを何とかしたい」と思っているだけの人よりも、「少しでも寝れることで明日こんなことを頑張りたい」という思いで受診した方の方が、多剤処方の罠に陥る危険も低く、寛解率も高くなるでしょう。

心の整理がつき、どうすればいいのか向き合い方がわかってくるにつれてうつ症状は軽減してきます。
そのため、うつ状態ではカウンセリングはかなり有効な技法です。

また、私は薬を服用している患者さんに対して、薬物療法のアドバイスもしています。
ただ、カウンセラーは直接薬物療法に介入することはできないため、

「こういうことは是非先生に伝えてください」
「症状が安定してきて今の状態なら減薬について先生と相談してみたらどうですか」
「薬が合わないなら、先生に一度相談した方がいいですよ」

と精神科医の付き合い方についてのアドバイスになります。

これからの精神科治療は医師と患者が積極的に意見交換をしながら治療を進めていく時代です。
ただ、医師の指示に従うだけでは効果的な治療にはなりにくいでしょう。
患者も「自分の病気は自分で治すのだ」と前向きな姿勢を持って取り組むことが必要です。
また、取り組み方がわからない場合は、一度精神科治療に詳しいカウンセラーやセカンドオピニオンの医師に相談するのも一つの手でしょう。

↓別ブログに飛びます。
多剤大量服用を防ぐために精神科医師に絶対言ってはいけないこと
うつ病の人が転院を考えるとき(こんな医師は転院した方が良い
精神科・心療内科のお薬を減らすには・・・?
うつ病の薬は依存性があるか?
自分に合う心療内科医・精神科医の見つけ方
うつ病の回復を早めるのに休職中のカウンセリングは有効です
うつ病はストレスではなく栄養不足が原因の場合もあります

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2012.09.07 Fri l 精神科臨床 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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