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心理カウンセラーの田中勝悟です。

逆転移」とはカウンセリングでよく出てくる言葉です。
精神分析の用語で、意味は「心理療法中に治療者からクライエントに向けられる、非合理的な感情のこと」です。

簡単に言えば、「カウンセラーの問題や感情をクライエントに向けてしまうこと」と言えるでしょう。

フロイトの時代ではこの逆転移は完全に消滅させないといけないと言われていました。今ではこの感情を有効に活用しようとする考え方が主となっています。

じゃあ、どうすれば有効に活用できるようになるかというと、それはカウンセリングの経験と教育分析、日頃のたゆまぬ努力が必要です。特に教育分析を受けることで自分の性格の癖や弱点、問題を知り、解決していくことで逆転移を活用できるようになります。

私は精神分析が専門ではないのですが、確かにカウンセラーの感情や性格、抱えている問題がカウンセリングに大きな影響を及ぼす場面はよくあります。

具体的な例で言うと、夫婦ケンカをしてそのイライラがなかなか収まらないときに、夫婦の問題で来られた方のカウンセリングは結構骨が折れます。
今でこそ分けて考えてカウンセリングができるようにはなりましたが、当時はこっちも感情的になってしまい、すぐに「じゃあ、こうしてみましょう」とタイミングを考えずにアドバイスをしたり、頭はぐるぐると朝のケンカの様子が過ったり。きちんとしたカウンセリングをすることができませんでした。
もちろん、今はそうしたミスをすることは減りましたが。

また、同じように
○息子が不登校になって落ち込んでいる時に、不登校の相談。
○職場でパワハラを受けて、うつ状態になってのに、パワハラの相談。
○精神科で薬をもらっている時に、「薬を減らしたい」という相談。
○セックスの話に嫌悪感を示すカウンセラーのもとに、セックスレスの相談。
○不倫している時に、不倫が原因で結婚が上手く行かなくなったという相談。

などなど。
(あくまでもこれらは具体例で、私の想像です。特定のモデルは存在しません。念のため。)

もしあなたがカウンセラーだとして、上記の状況で同じような境遇のクライエントが来たとき、素直に真っ白な気持ちで話を聴くことはできますか?

カウンセラーとは、きちんと話を聴いていく仕事であり、クライエントが幸せになるのをお手伝いする立場にある人です。そのため、自分の気持ちがブレてしまうような要因はあらかじめ取り除いていくことが望ましいでしょう。
そして、カウンセリングをする際は、しっかりと切り離してクライエントに臨んでいく姿勢が必要です。感情を引きずらないためのスキルが求められます。

※ちなみに上記のことは私が病院での実習の時に、指導教官からよく言われた言葉です。

クライエントの利益になるようなカウンセリングを行うためにも、日頃から自分の感情や問題に気を付けていきたいものです。



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2013.01.30 Wed l カウンセリング考察 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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