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先ほど、スクールカウンセラーが終わって、宿泊先で仮眠していました。
どうもスクールカウンセラーはエネルギーを使いすぎます。
終わった後は、かなり疲れすぎてしまい、倒れこんでしまうほどです。

さて、去年から非行少年と関わる機会が増えました。
彼らと関わるうちに私は非常に辛い気持ちになります。
「学校で自分を輝かせる場がなくて、それでも学校に居場所が欲しいし、自分でもどうしていいかわからないんだろうな」と彼らの気持ちが伝わってくるのです。

私の考えでは、非行と不登校の原因は同じです。
周りとのズレを繊細に感じ取る感性こそが根っこの原因なのです。

そのために、両者はともに学校に合わなくなります。
学校に合わすことができず、「自分は自分と割り切れない子」が不登校になったり、非行になったりします。
その分かれ目としては、不登校は学校に行く力がなく、非行少年は学校に行く力があることです。

ただ、非行少年の場合は学校に行く力がある分、尾崎豊の歌のように校舎の窓を金属でバットで割ったり、学校という枠を壊そうとするエネルギーがあります。

あと、意外と知られていませんが、不登校の子はお腹が痛いと行って保健室に行くことが多いのと同じくらいに非行少年もお腹が痛いと言って保健室に行きます。
しかも、触ると実際にお腹は冷たく、「本当に痛いんだ」ということがわかるほどです。

これを単なる「わがまま」とみなしていいのでしょうか?

※ちなみに、学校の先生に上記の不登校と非行少年の共通点を話すと、大抵は「わかる!!」と理解を示してくれます。


さて、ここで私が「非行少年を見るとつらい気持ちになる」と述べた理由についてお話したいと思います。
これは別に上から目線の発言ではありません。

このブログを読んでおられる方、ちょっとイメージしてください。

新入社員で新しく入った会社にいるとします。
もちろん、右も左もわからない状態です。新しく入ったし、できればこの会社でずっと頑張りたいと思っています。
となると会社の中で「働いている」「役立っている」という実感は欲しいですし、居場所も欲しいです。

しかし、入った瞬間に妙な違和感を覚えます。
何かわからないけど、この会社にいるとイライラするし、気持ち悪いし、なんか合わない。
仕事を頑張っても評価されないばかりか、どんどんわからないし、やりがいも意味も見いだせない。
疲れたからちょっと休憩しようとすると、上司から「何やっているんだ」と急に怒られてしまう。
気が付けば、会社のことを考えるだけで頭が痛いし、お腹も痛いし、本当は行きたくない。
でもこの会社しか働く場所はないから、ここにいるしかないし、この会社を辞めるとどこにも行くところがない状態。

こういう中で、「でも仕事を頑張ろうか」と歯を食いしばっている人もいれば、転職を考えようとする人もいるでしょう。

私たち大人は他の選択肢があります。
転職という道もありますし、職場が自分とは合わなくても、自分の力で対処する術を持っているものです。

しかし、非行少年の場合、学校が合わなかったとしても他の選択肢はありません
今の学校教育のシステム上、「学校を変える」という選択肢はないのです。
(もちろん、越境入学という手はありますが、あまり現実的とは言えません)

つまり、今の学校が合わなければ、そして学校のなかで輝かせる場ややりがいが見いだせなければ、もう「終わり」なのです。

もちろん、3年間行けば卒業できます。
となると、彼らは「こんな学校で頑張る意味もないし、とりあえず3年間は適当に行くか」と意味がないまま、学校に行き続ける選択をとります。

彼らは本当は学校で「もっと輝きたい」はずですが、「じゃあどうすればいいか」わからない状態になっています。
それは「どう教室に入ればいいのか」わからなくなることにつながり、だから無為に廊下を歩き回るしかやることがないのです。

「教室でどう入ればいいかもわからない」とは、学校で適応する術がほとんどないということです

「どう頑張ったらいいの?」というのが彼らの本音です。
友達がいるから何とか学校で居場所を作っていますが、どう頑張ればいいかわからないから、「非行」という行動でしか自分を出せないのです。

さらに彼らは「他の人は学校で頑張れるのに、俺らは頑張れない」というのを毎日見ています。

何もしなくても「学校の中での劣等感」を感じざるを得ない状況にいるのが非行少年のつらさなのです。

これは私だったら非常に苦しいことです。頑張りたいのに頑張り方がわからず、ただ遊びほうけることしかできないのですから。

そういう彼らの気持ちをイメージするとどうしても胸が苦しくなってしまうのです。
できれば彼らが学校という社会の中で、「何か頑張れるもの」を作れないのかと考えてしまいます。

ちょっと文章が長くなってしまいましたが、私が言わんとしていることが伝わったでしょうか?
彼らは悩みを言いませんが、「学校の中で適応できない悩み」というのを持っています。友達がいるからこそ、何とか学校に入れるし、一人であれば、まずストレスで不登校になってしまってもおかしくないでしょう。

確かに彼らの言動は「単なるわがまま」として片づけられますが、その裏では「学校にどう適応していいかわからない」という辛さがあるのです。

彼らのために何かできないかと、私は学校の先生たちと日々頭を悩まし続けています。





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2014.06.11 Wed l スクールカウンセリング l コメント (2) トラックバック (0) l top
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コメント

Re: No title
はらよさん、お久しぶりです。
尼崎の研究会以来ですね。

娘さん、やりたいことが見つかったんですね。
ここ半年の間、二人で本当に一緒に悩まれたんだと思います。

娘さんも力の欲求が強い方なので、「これなら頑張れる!!」というのが見つかると前に進めるんじゃないかと思います。本当にギリギリのところでの選択だったんですね。

> 非行少年と少しずれているかもしれませんが、先生の記事を読んで、胸が痛みます。せっかくの学校生活が楽しめないのは同じですよね。

→その通りです。。。
本来学校で楽しめるもの、充実できるものができないまま過ごすのは不登校も非行少年も同じなんです。私は発達障害や不登校とか非行云々ではなく、単純に子どもたちに楽しい学校生活を過ごしてほしいというだけなんです。今を輝いてほしいというのが私の願いです。

しかし、それでも「自分を生かすために」前進するのはすごいと思います。
お母さんと二人で一歩一歩乗り越えている感じがします。



2014.06.11 Wed l 田中勝悟. URL l 編集
No title
田中先生ご無沙汰しております。
こちらでは初めましてですが、1月頃の勉強会に参加させて頂きました。不登校だった高3の長女は理系の付属の大学ではなく、芸大へ行くと言ったので、絵塾を探し、単位制の高校に転校し、8月のAO入試を受けることになりました。やりたいことが見つかって、道が繋がりましたが、もう少しで高3留年、退学するところでした。非行少年と少しずれているかもしれませんが、先生の記事を読んで、胸が痛みます。せっかくの学校生活が楽しめないのは同じですよね。
2014.06.11 Wed l はらよ. URL l 編集

 

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