2014
10/11
土
「こういう風にすると上手く行くよ」
「もっとこう考えて動かないと」
「あなたのためを思っていっているのよ」
私たちは子どもや友人が困難に陥ったときに、すぐにアドバイスをしてしまいがちです。
そして、これは重要なことですが、その人たちがアドバイス通りに動いてくれるとは限りません。

そんな時に私たちの頭の中には次の言葉が浮かんできます。
「あんなことになるんだったら、もっとちゃんと言っておけばよかった・・・」
そんな言葉を聞くたびに私は「あれ?」と引っかかってしまいます。
多くの人は、ちゃんと言えば言うほど、人はその通りに動いてくれると思ってしまうようです。
しかし、そんなことはよほど信頼関係が取れていない限りはあり得ません。
そして、いくらアドバイスや正論を言ってもその通りにしない人を見ると、
私たちは次第に
「あいつはもうダメだ。いくら言っても聞こうともしない」
「もうやる気がないんだな」
「あんな感じだから上手く行かないのに、何で気づこうともしないんだ」
と勝手に評価を下し、見限ってしまいます。
私は今まで「ちゃんと言っておけばよかった」という言葉を聞くことはありましたが、「その人がどう問題を解決したいのか、その人の考えをちゃんと聞いておけばよかった」という言葉を聞いたことはまずありません。
その人がどう考えているのか、どうしたいのかを聴くことなしに、状況だけを聞いてアドバイスや正論を言っても、その人がその通りに行動を起こすことは難しいでしょう。
まずは、その人の思い、どうしたいのか、どういう風にやりたいのか、をしっかりと聴くこと。
問題の答えはクライエント自身が持っています。
(この言葉は師匠の里見先生の受け売りです)
私はその答えをしっかりと聴いてあげることが大切なんじゃないだろうかと思います。
少なくとも私は相手が思ったように行かなかったとき、「ああ、もっとしっかりと聴いておけばよかった」と反省します。
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