こんにちは。
今回は選択理論心理学と不登校の支援についてお話したいと思います。
選択理論では、不登校は「選択の一つ」と捉えます。
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選択理論心理学の基本の考え方は「人は一番最善と思ったことを選択する」ということです。
つまり、不登校の子どもにとって、不登校こそが「最善の選択だったんだ」という視点で捉えます。
では、どうして最善の選択が不登校だったのか。
ここで、大事な視点は、
「なぜ」ではなく、「何のために」です。
何のために不登校を選択したのだろう。
こういう視点で考えるのです。
選択理論心理学は目的論の考え方で、原因についてはそれほど重要視しません。
ここで「何のために」と問われたとき、選択理論心理学では答えが用意されています。
願望や欲求を満たすためです。
そこで、不登校の子どもがどんな願望を持っているのかを考えることができます。
願望は大きく分けて2種類あります。
プラスの願望とマイナスの願望です。
プラスの願望とは、「達成したい」「こうなりたい」というものです。
これを不登校の子どもに考えると、「家で好きなことをしたい」「学校よりも大事なことがある」というところでしょう。
逆にマイナスの願望とは、「こうなりたくない」「これは嫌だから逃げたい」というものです。
これも不登校の子どもに当てはめていくとこういうことが言えます。
「学校に行くと、自分が壊れていくから行きたくない」
「友達に会うのが怖いから行きたくない」
「自分がつぶれるから学校から逃げたい」
というところです。
カウンセリングでは主に後者のマイナスの願望を持っている人たちの援助をすることがとても得意です。
ただ、プラスの願望だろうと、マイナスの願望だろうと、願望をどうやって満たしていくのかを考えます。
そして、大切なことは、マイナスの願望には焦点を当てないことです。
それよりも、子どもがしたかったことや叶えたいこと、つまりプラスの願望を引き出すように話を聴いていきます。
その中で、子どもが「実は将来なりたい夢がある」「こういう風になりたいんだ」という夢やプラスの願望を話すことがあるかもしれません。
そのプラスの願望をどうやって叶えることができるのかを、一緒に考えていくのが、選択理論心理学的な観点から見た不登校支援となります。
最近、不登校の子どもを理解するための冊子の執筆に追われています。
何度も推敲してチェックして、素晴らしいものを作っていくので、いつかできたら皆さんにお見せしたいと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうござました。
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